■理事長基本方針

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2020年度理事長 坂本 高洋

 平成という一つの時代が終わり、新元号「令和」として新たな時代が幕を開けました。しかし、新冷戦とも言われる大国同士の争いに翻弄される世界情勢、GAFAと呼ばれる巨大企業による経済や社会の変化、日本国内に目を向けても未曽有の大災害、歯止めのかからない人口減少や超少子高齢社会と、将来への不安は尽きることはありません。状況は違えども、戦後、新日本の再建を果たした先人の精神を胸に、今こそ新時代を担う責任世代として、明るい豊かな地域への道を切り拓いていくことが、我々に課せられた使命であると考えます。

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 本年度はこの言葉をスローガンに掲げます。
 我々Jayceeは仕事・地域・家庭と抱えるものが様々ある中、目的を持ち入会を決意し、限りある貴重な時間を使い活動を行っております。また、青年会議所には自らが望めば無限に成長や出逢いの機会がある反面、単年度制であり卒業年齢も決まっているため、どれもが一生で一度しか経験することのできない貴重な機会であります。だからこそ、なぜ入会をしたのか、何のために誰のために活動を行っているのかを改めて考え、その一つひとつに自ら制限を掛けることなく、本気で向き合う必要があるのではないでしょうか。ただし、制限を外すことと自己中心的とは別物であるため、組織を意識した言動が必要となります。そして、誰かに言われ、できることだけ、楽なことだけを、ただこなす消極的自己犠牲は、自分自身への負担と周囲にもたらす負の連鎖以外の何も生みません。全ての機会を好機と捉え、自ら進んで掴み、限界を超えた未知なる挑戦を行うことで、人は磨かれ成長を果たします。たとえ一人では越えることのできない壁が現れようとも、そこに強い想いと他を想う心が加われば、共感する仲間が自然と集い助け合うことができ、どんな困難な壁でも乗り越えることができるのです。
 青年会議所は本気で取り組む姿勢が周囲へ伝われば、失敗が許される組織です。まずは自らが意識変革を起こすことで、覚悟を携え、失敗を恐れることなく本気の挑戦を行い、培われた成果を遺憾なく発揮し、組織や地域を牽引するに相応しいリーダーとなる必要があります。
 また、我々の活動には会員拡大が必須であります。より多くの仲間と切磋琢磨することによる自らの成長のため、組織としての活動の可能性を広げるため、何よりもまちの未来を本気で考え議論・行動する青年を絶やしてはなりません。そのためにも、敏感に社会の変化を捉え、存在意義を見失うことなく、会員拡大に関わるであろう運営の在り方や制度の改革を検討する必要があります。まずは、本気で活動を行うことで、一人ひとりが青年会議所の魅力を知ると同時に創出し、言葉や姿によって伝播するとともに、皆が自分ごとと捉え一丸となり、会員拡大へ繋げて参りましょう。
 人々のニーズがモノ消費からコト消費、金銭から共感へと変移し、情報通信技術を活用してニーズを満たすことが求められております。また、政府が提唱された、経済発展と社会的課題の解決を両立する、新たな未来社会Society5.0により、大都市のみならず地方都市でも近い将来「超スマート社会」が訪れようとしております。そのような時代だからこそ、その最先端技術を活かした人々中心の地域実現を目指すとともに、人間性・産業・文化・自然等の地域特性や個人の才能を活かした、新たな価値を見出す必要があるのではないでしょうか。この多様性・多面性を重視される今、その新たな価値により個人・企業・地域の挑戦の可能性が広がることで、住まう全ての人が、自信を持ち住み続けたいと言える、希望溢れるまちの実現へ向けた道が切り拓けるものと確信しております。
 翌年、豊岡青年会議所は、創立60周年という大きな節目の年を迎えます。これも偏に先輩諸兄が英知と勇気と情熱を注ぎ、築き上げてこられた歴史と伝統からなる信頼の証であり、その意義多い舞台に立たせていただけることに感謝と敬意を表します。しかし、会員減少も然ることながら在籍年数の短期化の影響もあり周年未経験のメンバーが大半を占めている現状があります。晴れの舞台を理想の状態で迎えるため、その先の未来の活動のためにも、一人の人財として組織として、さらなる基盤の強化が必要だと考えます。

 以上の想いを実現するため、本年度は以下の通り委員会を設置し運営を行います。


・総務委員会
 LOMの要の委員会として各委員会と連携を図り、円滑かつ効率的なLOM運営を行い、組織力の向上に努めます。また、会員相互の親睦やOB諸兄との交流の推進を行うとともに、上部組織、各種団体、各地青年会議所との交流の窓口となります。
・会員開発委員会
 将来のLOMを担う新会員の育成に努めます。日頃の活動や各事業を通じ会員資質の向上を図るとともに、会員意識の高揚を図ります。また、大韓民国全州青年会議所との姉妹交流を行います。
・希望ある地域創造委員会
 SDGsを踏まえ、市民のまちづくりに対する意識変革に努めるとともに、新たな価値を見出し誰もが挑戦できる、希望溢れるまちを創造します。
・会員拡大特別委員会
 LOMの最重要課題と捉え、会員の自発性を高めるとともに、各委員会と連携を図り、一丸となり会員拡大を行います。また、広報誌「絆」を発行するとともに、様々なメディアを通して会員拡大にも繋がるLOM活動の発信を行います。
・LOM未来確立特別委員会
 創立60周年に向け、意義・知識・意識の共有を図るとともに、2021年度のLOMとしての在るべき姿及び、以後の活動指針を調査・研究し共有します。

 青年会議所は良い事業を行うことだけが目的ではありません。組織としての存在意義、日々の一つひとつの活動の意義や本質を見つめなおし、熱意ある発言、能動的な行動からなる本気の言動をもって自分自身、延いては地域の道を切り拓いて参りましょう。
 己に制限を掛けるのは己の弱さ、二度と訪れない一瞬を大切に。